
卓話「等身大«ふじ子» 」岡崎城西高校 美術部顧問(日本画家)福岡正臣様 / 会長あいさつ
卓話「等身大«ふじ子» 」岡崎城西高校 美術部顧問(日本画家)福岡正臣様
こんにちは、岡崎城西高校で美術部顧問をしております福岡です。本日はありがとうございます。
このお話をいただいた時はまだ元気だった象のふじ子が先日亡くなり、大変残念です。ですが、元気な最後の姿を実物大で形に残せたのは、本当に良かったと思っています。
私たち美術部では、社会で活躍できる人材育成のため、毎年チームで巨大造形を作る活動を続けています。文化祭で発表し、多くの人から「すごいね」と言ってもらう成功体験が、生徒を大きく成長させるからです。生徒たちが「作りたい」と言ったものを、私は何とか形にする毎日です。
昨年の「ふじ子」制作は、巨大動物を作りたい。そして動物園のクラウドファンディングをお手伝いできないか、という生徒たちの想いから始まりました。獣医さんにもご協力いただき、貴重な写真を提供してもらいながら、猛暑を避け、室内でリアルな姿をとことん追求しました。
文化祭の作品は毎年壊すのですが、「岡崎のレジェドであるふじ子」は特別です。なんとか形に残したいと、今は分解して各地で展示できるよう、卒業生も「ふじ活」と称して手伝いに来てくれながら、持ち運び便利な軽いFRP樹脂で、よりリアルな姿に作り替えている最中です。
これからもアートと地域、そして生徒の成長を結びつける活動を続けていきます。今年の文化祭は9月20日です。戦後80年をテーマにした新作を準備していますので、ぜひお越しください。
会長あいさつ
先日インターネットのニュースを見ていたら、TBS系バラエティー番組「ラビィット!」の司会役をつとめるアナウンサー、田村真子さんの記事が掲載されていました。
記事の中で、番組では様々な状況によって、自分とのギャップに悩まされたりして自らを見失いそうになる、そんな時に中高時代の学びがとても貴重であり、今の自分を支えているという内容です。
会社という組織の中にいると、自分の思い通りになりないことや予想外の物事が進むことに直面し、戸惑ったり後悔することがよくある。そんなとき、仏教系の中高一貫校で、週1回の仏教の授業や月1回のお寺での講話を聴いたことが、自分をどんな時でも前向きに歩ませる原動力となっていると語っています。
さて、今月は「敬老の日」があります。改めて年を重ねてきた私たちは、次の世代にどうゆう存在としてあることが問われてきますね。2000年も昔に人生の生き方を説かれた釈尊の教えが、今も人生の支えとなっている。迷いや悩むことの多い現代の私たちは、先人の智慧を学び、後世に伝えることが必要ではないでしょうか。